現在、国際社会が正誤の判断・評価を行う場合、標準規範としているのは、西欧で生まれ形成された思想と論理です。わが国を含め、多くの国の法が、それに基づいて生み出された西欧の法の影響を受けて制定されています。この思想と論理はどのような過程を経て成立したのか、講義では法の背景となった西欧市民社会の歴史をたどることによって、欲望と抑制の中から生まれた法、利害や権力をめぐる闘争と公や人道の理念のはざまから生まれた法、そして宗教（キリスト教）と密接な関係にある法、という側面から法を考えてみたいと思います。それは、言葉を変えれば、法を、西欧の歴史と文化文明という観点から照らしてみる、ということになります。　

　

講義予定

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１．大航海時代の背景とキリスト教

２．大航海時代　�@ 冒険航海と地理上の発見

３．大航海時代　�A 征服と収奪と破壊

４．大航海時代　�B 植民地経営と奴隷貿易の始まり

５．奴隷貿易　�@ ポトシ銀山の先住民労役と奴隷

６．奴隷貿易　�A 奴隷貿易と産業革命

７．奴隷貿易と奴隷制廃止運動　�@ アミスタッド号事件 1）裁判の争点

８．奴隷貿易と奴隷制廃止運動　�A アミスタッド号事件 2）裁判と奴隷制廃止運動　

９．奴隷貿易と奴隷制廃止運動　�B アミスタッド号事件 3）黒人と人権の問題

10．奴隷制とアメリカ建国理念との葛藤 〜 奴隷制廃止と人種差別　

11．アメリカ南部における人種差別の状況

12．アメリカ南部における人種差別撤廃のための運動　：　フリーダムライド運動

13．人種差別と公民権運動　�@ キング牧師の活動と公民権法

14．人種差別と貧困・格差問題　�A キング牧師の活動と暗殺

15．まとめ

→ 解説資料

   リヴォリ街の書店　 Une librairie dans la rue Rivoli

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1.  スペインの凋落と蘭・英・仏の世界進出

2.　北米の英・仏植民地とその特徴

3.　二つの英アメリカ植民地：　ジェームズタウンとプリマス植民地

4.　プリマス植民地とアメリカ建国理念とのつながり

5.　北アメリカにおけるイギリスとフランスの対立： フレンチ・インディアン戦争への道筋

6.　フレンチ・インディアン戦争：  英仏植民地戦争と北アメリカ先住民

７.　フレンチ・インディアン戦争後のアメリカ植民地

8.　アメリカ独立革命への道：　植民地人とイギリス本国政府との対立

9.　アメリカ独立革命 �@ イギリスボイコットから反英集会、そして開戦へ

10. アメリカ独立革命 �A 独立宣言の理念と独立の大義

11. アメリカ独立革命 �B イギリス敗北の原因と国民の創生

12. アメリカ独立革命の成果：独立宣言と憲法、その思想的源泉の啓蒙思想について

13. フランス革命 

14. フランス革命の成果と世界史的意味〜「人権宣言」とナポレオン民法典

15. まとめ

→ 解説資料