レポートメーキング(1)

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レポートをまとめるための10のステップ
【出典】図書館の達人 PartII 第 6巻 レポート論文のまとめ方
    日本図書館協会 利用教育委員会 1993年10月 から改編
  1. テーマの選択
  2. 事前調査
  3. 仮アウトラインの作成
  4. 関連文献の調査
  5. 利用文献の入手
  6. 情報カードの作成
  7. 最終アウトラインの作成
        序論 レポートの目的 全体の5%程度
           範囲、仮説、用語の定義
        本論 論拠,仮説の証明
        結論         全体の10%程度
  8. 執筆と校正
  9. 出典の表示
  10. 仕上げ
    ステップ1:テーマの選択

    (1) 与えられた課題から,自分の興味や問題意識に合わせてテーマを絞り込む.
    一つの角度や観点でとらえると書きやすい.

    (2) 提出期限内に所定の枚数でまとめられるものにする.

    ポイント
       興味のある内容,持続的に探求できる内容を選択する
       問題意識をはっきりさせる
       いい資料を見つける
       いいたいことを論理的に展開する
    ステップ2:事前調査

    (1) テーマの背景となる知識を得る.
    入門書・百科事典・関連記事等を利用し何が大事な事柄で,何を調査したらよいかの
    見 当をつける.

    (2) 検索のキーワード(手がかりとなる言葉・名前など)を得る.

    ステップ3:仮アウトラインの作成

    (1) 書こうと思う項目を選び出し,構成して,仮のアウトラインを作る.

    (2) このアウトラインにそって資料や情報を集める.

    ステップ4:関連文献の調査/文献カードの作成(IdeaTreeを利用する)

    (1) 情報源を探し出す.
    文献目録・書誌・索引誌等を利用して雑誌記事,新聞記事,図書,AV資料等テーマに
    ふさわしい資料を探す.
    インターネット検索,国立国会図書館WebOPACを利用する.
    図書の巻(章)末の引用文献や参考文献リストも利用する.

    (2) 文献カードを作成する.
    1枚のカード(IdeaTreeの1項目)に1つの資料を記録する.必要情報は
    図書の場合(著者名『書名』出版社 出版年)
    雑誌の場合(執筆者名 記事名『雑誌名』巻号 年月 記載ページ

    (3) カードには一連番号を与える.
    この文献カードがステップ9で参考文献目録や注を作成する基礎となる.

    ステップ5:文献の入手

    (1) 大学図書館の蔵書目録(WebOPACの利用)で探す.

    (2) 所蔵されていない資料も相互貸借,文献複写で取り寄せができる.

    (3) 購入希望(リクエスト)をだす.

    (4) 必要な場合は,他大学図書館や関連情報機関を利用する(要紹介状).

    ステップ6:情報カードの作成(IdeaTreeを利用)

    (1) 資料を読み必要な事柄をカード(IdeaTree)にメモし,
    情報カードを作成す る.
    1枚のカードに一つの事柄を書き,見出しをつけておく.
      A 原文の引用(原文のまま,句読点まで正確に).
         利用資料の文献カード番号と引用箇所のページを記録する.
      B 内容の要約(自分の言葉で).
         利用資料の文献カード番号と引用箇所のページを記録する.
      C 自説の展開(自分の意見,コメント等)

    (2) 資料の読みは主体的・批判的に.

    (3) 筆者の立場・時代を考慮して読む.

    (4) 広く異なる立場の人のものも読む.

    ステップ7:最終アウトラインの作成

    (1) 集まった情報カードを読み,自分の主張したい内容を表現できるように,
    もう一度アウ トラインを構成しなおす.

    (2) なぜアウトラインが必要か?
    論理的に読者を説得すため.必要な内容の抜け落ちを防ぐため.
    内容の重複を防ぐため.文の釣り合いを取るため.

    ステップ8:執筆と校正

    (1) アウトラインにそって情報カードを利用し執筆する.
    序論にはレポートの目的(何を知りたいか,なぜ知りたいか等),
    範囲,限界,言葉の 定義,調査方法,仮説等を書く.
    結論には,まとめ,自分の意見,提案,問題点の指摘,次の課題等を書く.

    (2) パラグラフ(段落)にまとめて書く.

    (3) 断定した事柄は実例,データ,引用等で証明する.

    (4) 文体は統一する.
    情緒的な文にしない.用字用語辞典を用いて正確な表記にする.

    ステップ9:出典の表示/注と参考文献リストの作成

    利用した資料の出典を明記するのは学術上の常識である.
    記載方法は定められた形に従う.

    (1) 直接の引用は「カッコ」をつけ,注で出典を示す.

    (2) その他の借りた言葉,考え,事実にも注で出典を示す.

    (3) 本文中に記載しない説明等は注で補う.

    (4) 参考文献目録の配列は著者名の50音順またはアルファベット順.

    ステップ10:仕上げ

    定められた形式にしたがって提出をする.

    	表紙(タイトル,提出学科名,提出年月日,学籍番号,氏名)
    	目次
    	本文
    	注
    	参考文献リスト
    	背表紙
    
    参考:
    インターネット検索を活用する.
    図書館を活用する.
    
      図書館の機能     資料の活用  文献検索
    	  レファレンス   情報のコンサルタント
    	  図書目録
    	  日本十進分類法NDC
    	  レファレンスブック(参考図書)
    	  CD−ROM検索
    	  オンライン検索
    
    	情報の3つの形態
    		時間の流れ Web上,雑誌,記事と図書
    
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    Nobuko Ikawa
    Last modified: Mon May 15 15:37:15 JST 2000