メゾン・アルフォールの堰と橋 (2010年)
国立図書館前(地図上の16番の左岸)で水上バスに乗り、セーヌ河を遡って(下流方向には行かない)終点までゆくと、このような堰と橋に着く。何という地名か正確にはわからないが、最寄りの地下鉄駅がメゾン・アルフォール獣医学校 Ecole vétérinaire de Maison-Alfort とメゾン・アルフォール・スタジアム Stade Maison-Alfort なので、たぶん「メゾン・アルフォール」というのだろう(無責任だがそういうことにしておく)。水上バスがなぜここより先に行かないのかは、見ての通り堰があるからで、さらに上流に行くには水門を利用しなければならない。これはかなり時間がかかって面倒である。
パリ市の水上バス
それでも、せっかくここまで来たからには、船がどう通過するか一部始終を見ておこうと、水門を通る船を待って、様子をカメラに収めた。
今回は上流から下流に下る船だった。解説すれば以下の通りだが、こんなことはたいていの人は教えられなくても分かっているかもしれない。
@ まず水路に船を入れるため下流の水門が閉じられ(上流の水門は初めから閉じている)、バルブを開いて、そこに自然の原理に従って、水を入れる。A 水の高さが上流と同じになったら、閉じていた上流の水門を開いて船を入れ、再び閉じる。B 次に、同じくバルブを開いて下流側の水門のあたりから自然の原理に従って水を抜き、水路の水面が下流の高さと同じになったら、水門を開いて船を出す。以上である。ごく当たり前の、当然至極のやり方である。しかし、私は、実は、水はポンプで抜くものだと勝手に思い込んでいた。設置費用もエネルギーもたくさんかかると思っていた。全然そんなことはなかったのだった。
両方の水門を閉じて水を注入している
船が水門から出るところ
船が通過後の水路