パレ・ロワヤルの中庭 (1997年)

 19世紀前葉、ここはパリで最も繁華でお洒落な場所だった。最新流行の店が並び、貴族やブルジョワたち、また外国からパリ見物に来た人々が買い物を楽しんだ。現在は、コメディー・フランセーズ(国立劇場)をのぞけば、コンセイユ・デタ、憲法審査会、文化省など、お堅い官庁が入居しているため、そういう雰囲気はない。

 それでも、この中庭を見ると、やっぱりフランスだなー、と思う。官庁の入った歴史的建造物の中庭に、現代美術を入れる、こういう冒険は、日本人のお偉いさんにはなかなかできないのではないだかろうか。制作は、ダニエル・ビュランというフランスの現代彫刻家である。

 さらに、こういうものもある (2010年)