サン・ケイ・ポルトリューは、とり立てて何かある街ではない。おそらく、真夏には海水浴客でにぎやかなのだろうが、わたしが訪れた3月下旬は閑散としており、浜辺の近くにカジノがあるのが奇妙な感じだった。それでも、夜、カジノには煌々と明かりがともっていた。近隣からスリリングな遊びに中毒状態の人々がやって来るのかもしれない。日本のどんな田舎にも、立派なパチンコ屋があるのと似ている、と思ったが、フランスのカジノの件数はパチンコ屋の千分の一くらいだろう。

 

 ホテルのポスターにあったブルターニュ伝統のレースの被り物。ゴーギャンのポン・タヴァン時代の絵によく見られる。右はホテルの窓から撮った通りの景色。