コタンタン半島の先にあるシェルブールは、映画『シェルブールの雨傘』で有名な港町である。なるほど、ここは雨が多い。しかも、天気が１・２時間の周期で変化する。私が訪れたときも、昼は晴れて暑かったのに、夕方雨模様になり、夕食を終えてレストランから出たときには濃霧で震えるほど寒い夜になった。コタンタン半島をドライブしてこの町に来るときに、またこの町から出るときに、フランスの霧とはこういうものか、と新しい発見をした気になった。晴れと薄霧と濃霧が、数十キロごとに入れ替わるのである。また実に丘が多く、道はジェットコースターのようにいくども上っては下り、霧の状態も地形に応じて変化するようであった。濃霧の中の運転は実に怖い。しかし、何か神秘的な体験をしたような興奮があった。

　上の写真は、薄い霧がかかったシェルブールの海岸道路。まだ日中である。

　シェルブールの劇場。

　劇場の向かいの魚屋。立派な劇場の向かいにこういう店がある。